協力工場を増やす時の見極めポイントと良い関係の築き方

どのような基準で協力工場を見るか

協力工場の見極め方ですが、大きくは下記の2つであると考えています。

  • レスポンスの良い会社か?
  • 品質、検査体制が整っているか?

レスポンスの遅い会社はお客様を待たせることになるため取引は難しいです。品質、検査体制に関しては、例えば10個の完成品があった際に全数検査しているのか?検査票は普段から添付している会社なのか?検査していることの証明ができるか?などを見ています。検査表は言われなくても出すのが一般的ですが、中には出さない会社もあります。「俺が寸法に入っているといえば入っている」という会社も時にはありました。

何を使って検査するかも大事です。ノギスだけで良しとするのか、マイクロも使うのか。他に測定具は何を持っていて、普段何を使って測っているかも見ています。3次元測定機も持ってはいるけど使っていない会社も多いです。

また、改善していく姿勢があるかどうか?も大事です。自分の会社はこうだという基準が固まってしまって、柔軟に対応して頂けなさそうな会社もあります。

つなぎとめたい会社への対応方法

見積もりだけで終わるパターンもありますが、つなぎとめておきたい会社さんはあります。そのためにどうするかですが、基本的にはコンタクトを取り続けます。ただ電話するだけでは限界がありますので、そこの会社がやっている業界以外の情報を提供したり、そこに合った仕事を直接紹介したりしています。加工業者同士の仕事は間に入らず直接やってもらってます。そして、どんどん会社と会社を繋げていきます。自分の管轄外であれば、直接やってもらうことも多いです。協力工場も、お客様にも同じスタンスで情報提供や取引を繋いだりしています。

間に入らなくても会社を繋げて継続的な取引になっていくと、質の良い協力会社を持っている会社、という付加価値が弊社にでき、色々な仕事の相談を受けるようになります。そのため、目先にある仕事を取ろうとせず、先を見越して良い会社に良い情報提供をして信用をもらいます。そのように情報提供や、取引をつないだりすることで、協力工場との関係性も仕事が始まる前から作れるようになります。

余談ですが、間に入ることに別の付加価値がつく時もあります。間に入って取りまとめないと仕事が進まないような協力工場がそれにあたります。依頼者側が電話しても現場に入っていて、電話になかなかでなかったり、メール返信が無かったりする場合などです。間に入って、その会社に合ったコンタクト手段で窓口となり仕事を進めます。そうすると依頼者側だけでなく、協力工場側からも喜ばれます。

依頼等の際に協力工場へ配慮していること

依頼する際に気をつけていることは、サイズや精度など設備的に合う加工内容かどうかです。逆にそこで依頼者として信頼できるかどうかを見られていると思います。頼む側がわかってる人かどうかは仕事をするにあたり大事なポイントです。そのため、的外れだけは避けるようにしましょう。

問い合わせメールを送った後、すぐ電話して、見積もりしてもらう前に設備的に合う加工内容かどうかを確認しています。ある程度電話で話を聞いた上で直接見に行くことも多いです。直接見に行ってみないと何が得意かわからないので。

また、やってみないとわからないものもたくさんあります。そんな時は途中でギブアップしてもらいたくないので、形になるまで出来る限りやってもらいます。やり方も教えます。こういうやり方で、こういう精度を出しているというようなところまで踏み込みます。そのため大失敗し大きく損失出すこともありますが、やりきること、完了させることが大切だと思います。良かったときも、だめだった時でも進捗は報告しましょう。

見積もり出して高かったなら、何をもって高いとしているのかを聞きます。他社でいくらだったという決定価格も聞いて伝えることが大事です。